9月23日 名響寺秋の彼岸会を厳修しました

 今回は、盂蘭盆会法要に引き続き親鸞聖人が『顕浄土真実教行信証文類』「信巻」で引用している『涅槃経』の阿闍世王救済物語について見ました。盂蘭盆会では地獄と「慚愧」ということを確かめましたが、今回は「慈悲」ということをテーマに掲げて考えました。先ず身心を病む阿闍世王を慰めようとした大臣が勧める六師の説について見て、それらは罪を正当化する説であり阿闍世王にとっては気休めにはなったが身心に響くものではなかったことを確かめ、その後仏の「阿闍世の為に涅槃にはいらず」というお心と月愛三昧の言葉をみることで、仏の慈悲心の安心感があってはじめて、阿闍世王は自らの罪と向き合えたのだと、慈悲が響いたところにのみ罪悪の身ときちんと向き合うことができるのだと窺いました。
 お忙しい中たくさんの方にお参りいただきましてありがとうございました。