9月11日 写教の会を開催しました
今回は『阿弥陀経』に説かれる極楽浄土の荘厳について見ました。そもそも極楽浄土とはどのような世界かと言えば、諸々の苦がなくただ、諸々の楽を受ける世界だと説かれます。釈尊の覚りに「一切皆苦」ということがありますが、極楽浄土では反対に「一切皆楽」と言ったところでしょうか。その極楽浄土の荘厳ということを見ていきますが、藤場先生はこのあたりで説かれているのは、当時のインドの人々の感覚なのだと言います。楽を受けると言っても、それは人時代や国などで異なる。これはそうですね。なので、普遍的な荘厳ということではないということを少し頭に入れて見て行きましょう。最初に七重と言って周りが、欄楯、羅網、行樹で囲まれてあるとあります。手すり、石垣、飾りのついたレースや並木で、守られているという様子なのだと。石垣は、外敵から襲われる苦しみがないということです。現代でいえば、セキュリティーがきちんとしている方が安心という感覚でしょうか。レースは、暑さを和らげる涼しさを、並木は自然の豊かさを感じさせます。その次には七宝の池があり、なかには八つの功徳がある水があふれているとあるなどといった表現が続き、車輪程の大きな蓮華がそれぞれの色の花がそのままの色の輝きを放っているという表現が出てきます。また、今日の最後のところでは、天に音楽が奏でられ、一日に6回曼荼羅の華が降ってくる。朝になると極楽から花かごを持って出かけていき、諸仏を供養して帰ってきたあと、食事をしたり散策するという朗らかな世界が描かれています。
次回は10月16日(月)14時からになります。第二週ではないのでご注意ください。